リボベジプランターの行く末
節約と称して、ネギの根元、レモンの種、ニンジンのヘタなどを適当にベランダの空きプランターに押し込んだのがおよそ1年半前。
そういうのをリボベジというらしい。(風評被害)
我が家のベランダは南東の角に面していて、エアコンの室外機が轟轟音を立てている。
恐ろしく乾燥しやすいのだ。
園芸委員だった妹が、過去にベランダでも野菜を育ててみたいと挑戦した。
残念なことにトマトも茄子も耐えられなかったようで、プランターは墓場と化していた。
全くど素人の私は、墓場に結構な量の肥料をばらまき、遺物とともに適当に土を混ぜこぜした。
最初のうちは気まぐれに水をやったり、育ったら収穫したりと楽しんでいた。
我が家にはモルモットと称したうんこ製造機がいる。
こいつが案外食にうるさく、乾燥牧草では物足りないらしく、生意気にも生野菜を欲しがってブイブイと鳴く、それはもう野菜室を開けるたびにだ。
そういうわけで一時期ニンジンの葉はうんこの原料になっていた。
私は酷く飽きっぽい。
今ではもう、ネギは伸び放題、ニンジンは枯れ果てた。
枇杷の種は未来を憂えて、発芽しなかった。
レモンは棘をびっしりと生やしてクリーチャーにでもなるつもりらしい。
豚のようなうんこ製造機は相変わらず、冷蔵庫の野菜室を開けるたびに
条件反射でぶいぶいと嘶く。この1年半で随分と大きくなったものだ。