うっすらとしか憶えていないけれど、カエルが主人公で、お医者さんがライオンで、そんな内容のテキストでお勉強していたわ。
早生まれなせいか、覚えの悪かった私はあんまりお勉強の時間が好きじゃなかったわ。
テキストを読んだり、英語で知っている童謡を歌ったりするの。
でも、お勉強のあとのおやつの時間はすごく好きだったの。
アルファベットのビスケット、甘ったるいオレンジジュース、毒々しい色合いのグミ。

スリットの入ったような高い鼻、栗色の巻き毛、ヘーゼルグリーンの瞳。
異邦人を見慣れていなかった私は、内心彼女が魔女なんじゃないかと思っていた。
絵本の悪い魔女みたいな容姿なのに怖くなくて、優しくて甘い匂いのする人だった。

レッスンはいつも休日に行われていたわ。
休日の幼稚園は無人で、異質な雰囲気を湛えていた。
ガラス張りの講堂の中に佇む聖母像がなんだか怖かったのを憶えている。
幼稚園の庭、ちょっとした森を通り抜けると先生の家にたどり着く。
XXX先生の家の玄関は、先生のお手製のステンドグラスが吊るされていて、薄暗いけれど、差し込む光がとってもキラキラしていた。
いつも、迎えてくれた先生が抱きしめてくれて、甘い匂いを嗅ぐのが好きだった。

XXX先生。フルネームはそもそも知らない。

マニュ子が小学中学年になったころ、先生は親戚に会いに祖国へ帰国した。
あくまでも一時的な帰国の予定だった。
すぐに帰ってくると思っていた。
XXX先生のレッスンはそれっきりになってしまった。

その頃、世界的に有名な感染症がニュースを賑わせていた。
確かSARSだったと思う。
先生は感染のリスクを考慮して、日本への帰国を見合わせていたらしい。

結局、魔女が海の向こうから帰ってくることはなかった。

エメラルドグリーンのロッキングベンチで有名だった幼稚園。
今も森には魔女の棲家が残っている。
幼稚園は入園児童が減ってきて、近々取り壊される予定らしい。

2017-05-18

ゴリラの休日　~お菓子あるいは源氏計画についての考察~

今週のお題「おやつ」

こんにちは。
今日は久しぶりにパソコンを付けてみたの。

面白い文章を書いてらっしゃったブロガーさんが、いつの間にかブログを消してしまっていてとても淋しい気持ちになりました。

さっき阪急オアシスに行ってきたわ。
変な形のニンジンが詰め放題で、12本ぐらい詰めても180円でした。
とうぶんニンジンに困ることはないわね。

おやつと言うべきか、今日は食後に、処分しきれていなかったココア粉末とマシュマロクリームを使ってみました。
少量のお湯でココアを練って牛乳を注ぐ。
そこにスプーンいっぱいのマシュマロを乗せていただきます。

もうすごいゲロ甘。
マシュマロクリームはfluffとかいうPLAZAに売っているものです。
これが甘すぎるので使い道に困っております。

ココアはちょうど無くなったんだけど、fluffはパンに塗るのも嫌なレベルで甘い。

なんでこんなものを買ったのか、数か月前の自分が恨めしい。

あと、まだ食べていないんだけど親戚に頂いたお菓子が可愛かったので紹介。

かきたねキッチンという柿の種専門店がサンリオのキャラとコラボしているみたい。
プリンちゃんがいないな…さては誰か食ったな？
キティちゃんは柿の種の生地にポテトが入っているらしい。
マイメロさんは海鮮味。かっぱえびせんみたいな感じかしら。

お味の紹介もしてみたかったのだけれど、今日はfluffココアで戦闘不能状態に陥っているのでご容赦ください。

話は変わるけど、リボベジプランターのネギに花が咲いたの。
普通に料理のときに、余ったネギの根っこをお水につけておいて、ヒゲが伸びてきたからプランターに移したの。
花が咲いてから、自重でぽっきり折れてしまった模様。ネギの花なんて初めて見たわ。丸くて白い、多肉植物みたいで可愛いわ。

花言葉は愛嬌、微笑み、挫けない心、誘惑の足などなど…
つぼみの段階だと食べても美味しいらしいです。
初めてつぼみが付いたから、もったいなくて咲くのを待っていたの。
つぼみの段階で食べるなんて、子羊を調理するような感じね。
(毎日お水をやるくらいで、ほとんど放置しているけれど)自分が天塩にかけて育てた植物を食べるのは少し良心が痛みます。そう考えてみると光る君ってやっぱまともじゃないわね。
でも私も、良心の痛みを超えた先の美味しいさを味わってみたいものだわ。